私は、娘が生後2ヶ月の頃からジーナ式(ネントレ)に挑戦し始めました(ジーナ式について詳しくはこちら)。
その後、生後3ヶ月で夜間授乳が無くなり、寝かしつけ不要で夜7時から朝7時まで12時間で寝てくれるようになりました。夜泣きも無しです。
娘は現在1歳なのですが、今でもそれは続いています。
ただ、簡単にそうなったわけではなくて、ジーナ式を始めた最初の1ヶ月くらいはなかなかうまくいかず、ネットで調べまくったり、ジーナ式以外のネントレ本もたくさん読み漁りました。
その結果、ネントレに関してはかなり詳しくなりました(このブログまで立ち上げてしまったくらいです!笑)。
実は、「ネントレ」と一言でいっても、その内容は本によって結構違っていて、合う合わないがあると感じています。
そこで今回は、ネントレマスター(自称)の私が、ネントレ本ベスト3のご紹介と、どんな赤ちゃん・パパママにオススメなのかを解説したいと思います。
オススメのネントレ本〜月齢別・タイプ別診断〜
カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとママの快眠講座
オススメ度 | ★★★★★ |
オススメの月齢 | 生後1ヶ月頃〜 |
オススメのタイプ | 真面目な人、スケジュールがしっかり決まっている方が良い人 |
まずは、私が最もオススメする「ジーナ式」と呼ばれるネントレです。
実際にやっているので、一番オススメになってしまうのは当たり前といえば当たり前なんですが(笑)。
ジーナ式とは、イギリスでカリスマ・ナニーとして有名なジーナ・フォードが提唱する子育て法です。
ジーナ式の最大の特徴は、赤ちゃんの1日のスケジュールが決められていることです。
何百人という赤ちゃんのお世話をしてきたジーナさんが、赤ちゃんにとって一番ふさわしいモデルスケジュールを月齢別に示してくれています。
そのスケジュールに沿って過ごすと、赤ちゃんもママもハッピーに過ごせるというものです。
オススメの月齢について
私がジーナ式を始めるのにオススメする月齢は、生後1ヶ月頃からです。
ジーナ式は、生後0週目からスケジュールが決められているので、出産直後から開始することが可能です。
ただ、実際に生まれてすぐの赤ちゃんにスケジュールを試して上手くいくかというと、まず上手くいきません。
出産経験のある方ならわかるかと思いますが、産後すぐは、とにかくスケジュールどころではありません。
ママは出産でかなり体力も消耗していますし、産後ばかと言われるくらい、頭もボーッとします。
一方、赤ちゃんは赤ちゃんで、スケジュール通りに起きたり寝たりなんて絶対にしてくれません。
新生児の時期は、とにかく赤ちゃんのお世話だけで必死です。
そんな時に、スケジュール通りに過ごさないと!となってしまうと、ストレスになる上、頭がパンクしてしまいます。
確かに、理想を言えば、出産直後からスケジュールを始めた方が早く生活リズムが整って良いのかもしれません。
ただ、産後すぐの頃はまだ親の余裕がなくて精神的にキツイので、ジーナ式を始めるには少し負担が大きいと感じています。
というわけで、個人的には赤ちゃんも親も少し落ち着いてくる生後1ヶ月以降に始めるのがベストではないかなと思います。
新生児のうちは、まずはジーナ式のスケジュールを少しだけ意識しておく程度で良いと思います。
もし、どうしても新生児の頃から始めたい場合は、上手くいかなくて当たり前というスタンスでいると、精神的負担が少なくて済みます。
もちろん、二人目で余裕のある方などは、新生児の頃から始めて良いと思います。
オススメのタイプについて
ジーナ式のネントレに向いている人は、しっかりスケジュールが決まっている方が安心する人です。
ジーナ式スケジュールは、1日のスケジュールが具体的に細かく決まっています。
例えば、生後1週目のスケジュールは下記の通り。
7:00 起床・授乳①
8:30〜9:45 朝寝
10:00 授乳②
11:00 授乳③
11:30〜14:00 昼寝
14:00 授乳④
15:30〜17:00 夕寝
17:00 授乳⑤
18:00 お風呂
18:15 授乳⑥
19:00 就寝
22:00 授乳⑦
2:30〜3:30 授乳⑧
お昼寝の上限時間は5時間半
ご覧の通り、授乳から睡眠まで、とにかく細かく決まっていますよね。
そのため、あとはこのスケジュールの通りに生活すれば良いだけになっています。
特に真面目な方は、こういった一種のマニュアルのようなものがあった方が精神的にも安定して上手くいくと思うので、ジーナ式はオススメです。
逆に、スケジュールが決められているのは苦手という方にはオススメできません。
ジーナ式に向いている人・向いていない人については、こちらの記事も参考にしてください。
注意点
ジーナ式は私の一番オススメではあるのですが、この本は、月齢が低い頃から始めることを想定して書かれています。
そして、月齢の低い頃というのは、割とスムーズに寝かしつけの習慣を変えることができるんですよね。
そのため、途中から寝かしつけ方法を変えたい場合にどうしたら良いかということについては記述が少ないです(例えば、添い乳でしか寝なくなってそれをやめたい場合の対処法など)。
書いてあるのは、ベッドで泣いてもしばらく様子を見ましょう、といった程度です。
もし、生後4ヶ月〜半年以上の赤ちゃんの場合で、寝かしつけを改善する方法を具体的に知りたいという方は、ジーナ式よりも、今からご紹介する以下の2冊の方が参考になるかと思います。
赤ちゃん語がわかる魔法の育児書&赤ちゃんとママが安眠できる魔法の育児書
オススメ度 | ★★★★☆ |
オススメの月齢 | 生後0ヶ月頃〜 |
オススメのタイプ | ガチガチのスケジュールが苦手な人、赤ちゃんに寄り添った育児がしたい人 |
こちらは、カリスマ・シッターのトレイシー・ホッグによるネントレ本。
一般的には「トレイシー式」と呼ばれています。
トレイシー式を一言で表すと、ジーナ式のゆるいバージョンといった感じです。
トレイシー式は、ジーナ式のようにスケジュールはしっかりと決められていません。
その代わり、トレイシーが提唱する「EASY(やさしい・かんたん)」子育て法に沿って生活のペースを設定します。
EASYの時間割(誕生から生後3ヶ月頃までの生活パターン)
Eating(食事・授乳)・・母乳orミルクを25〜40分間。次の授乳は2時間半〜3時間後
Activity(活動)・・オムツ替え、お風呂など45分間。
Sleeping(睡眠)・・寝付くのに15分+30分〜1時間の昼寝。夜に眠る時間は徐々に長くなる。
Your time(あなたの時間)・・赤ちゃんが眠っている間の自由時間(1時間くらい)
- 1日のスケジュールは、E(食事)→A(活動)→S(睡眠)→Y(あなたの時間)の順番でおこなう
- 1サイクルは大体3時間程度
ネントレをしていない場合、E(授乳)→S(睡眠)が一般的ですが、そうではなくて、間にA(活動)を挟みます。
こうすることで、眠る時におっぱいが無いと寝られないといったことが起こらなくなります。
この考え方はジーナ式も同じ(ネントレの基本)なのですが、トレイシー式の場合は、スケジュールの細かい指示が無く、赤ちゃんの合図に合わせて「EASY」を繰り返しましょうという方針です。
本を読んでいただくと分かるのですが、とにかく赤ちゃんに寄り添って、赤ちゃんの声を聞いてあげましょう!という優しい雰囲気です。
いわゆる「泣かせるネントレ」(次に紹介する本)には反対されています。
オススメの月齢について
トレイシー式を始めるのにオススメなのは、産後すぐからです。
ジーナ式と同じで、トレイシー式も割と月齢の低い時に役に立つ内容になっています。
ジーナ式よりもゆるくて気楽なので、特に新生児の頃はトレイシー式がオススメです。
個人的には、「新生児の頃はジーナ式を意識しつつトレイシー式をメインにして、生活リズムが整ってきて余裕が出てきたらジーナ式に移行する」というのがベストでは無いかな〜と思っています。
なぜなら、トレイシー式は、月齢の低い時には絶大な威力を発揮するのですが、月齢が高くなってきた時の対応法については手薄感が否めないからです。
とにかく「赤ちゃんに合わせてEASYを3時間1サイクルで繰り返しましょう」というだけなので、昼寝時間をどうやって減らしていったら良いか、夜は何時くらいに寝るのが良いのか、といった情報はなく、結構アバウトです。
一方、ジーナ式スケジュールは、月齢が高くなって最終的に食事が3回、昼寝が1回になるところまで見越して組み立てられています。
朝寝や夕寝の無くし方や時期についても細かく記載があり、離乳食もスムーズに3回食が確立できるようになっているので、トレイシー式に慣れてきたらジーナ式に移行した方が(もしくは参考にする)、迷うことが少ないかなと感じます。
オススメのタイプについて
トレイシー式は、細かいスケジュールが苦手な人にオススメです。
私なんかは、しっかりスケジュールが決まっていた方が安心できるタイプですが、人によっては、時間に縛られずにもっとゆったり育児したい!という方もいらっしゃると思います。
また、スケジュールが決まっていると、その通りにいかなかった場合、ストレスになってしまいます。
実際、ジーナ式で挫折して、トレイシー式に変えたら上手くいったという方もたくさんいます。
そのため、スケジュールが決まっていない方が気が楽!という方は、トレイシー式の方が良いです。
また、トレイシー式は基本的に赤ちゃん主体です。
赤ちゃんをよく観察して、赤ちゃんの欲求に沿ってスケジュールを決めるので、赤ちゃんを時間で管理するのに抵抗がある、という方にはトレイシー式がぴったりだと思います。
なぜ2冊あるのか?
ここで、トレイシー式についてはわかったけど、なんで2冊紹介されてるの?と疑問に思われている方も多いと思うので説明します。
実は、トレイシーは育児書を何冊か出しているのですが、ネントレに関しての内容がまとまっていないんですよね・・。
外国の本だからなのか分かりませんが、とにかく分かりづらいです!
文章自体はとっても読みやすいんですが、一冊の本の中で書いてあることがバラバラというのか、女性にありがちな、話があっちに飛んだりこっちに飛んだりというのか、とにかく統一感が無くて、必要な情報が探しづらいです。
そして、ネントレに関してはなんと2冊にまたがって書かれています(何故1冊にまとめてくれなかったのか・・)。
そのため、どちらか一方だけ読むだけでは十分理解できない可能性が高くて、2冊読んで初めて完結する、といった感じです。
どちらの本も育児書として読むと大変参考になるのですが、ネントレに関してだけ知りたい、という方にとっては、少し余分な情報も多いかもしれません。
参考までに、それぞれの本に載っているネントレの情報について、簡単にご紹介しておきますね。
赤ちゃん語がわかる魔法の育児書
ネントレに関しては、第2章の「驚くほど楽になる魔法の子育て術」の部分が該当します。
「EASY子育て」についての具体的な説明、軌道の乗せ方や赤ちゃんのタイプ別対処法などが書かれています。
ちなみに、この「赤ちゃんのタイプ」というのが面白くて、トレイシーがこれまでの経験を元に、赤ちゃんを5つのタイプに分けています。
- エンジェルタイプ
- 育児書タイプ
- デリケートタイプ
- 活発タイプ
- むっつりタイプ
20の質問に対してどれに当てはまるかを答えていくだけで、自分の赤ちゃんがどのタイプなのかを診断することができます。
タイプによって、EASY子育てが上手くいきやすいかどうかが分かりますし、自分の赤ちゃんは何タイプなのかな〜?と単純に診断するだけでも楽しいです。
同じように、親がEASY子育てに合っているかどうかを判断できるチェック表も載っていて参考になります。
赤ちゃんとママが安眠できる魔法の育児書
こちらは、第1章の「朝までぐっすり眠れる習慣をつけましょう」と、第4章の「赤ちゃんの不規則な生活を改善しよう」という部分がネントレに関係しています。
第1章では、添い寝か一人寝どちらが良いのか?ということや、赤ちゃんを上手く寝かせる方法、夜通し寝るようになるためのコツなど、ネントレに関する実践的な方法について書かれています。
第4章は、間違った寝かしつけが習慣になってしまっている場合の対処法について、実際にあった具体例を出して細かく書かれています。
こちらの本の方がよりネントレに関する具体的な記述が多いので、どちらか一冊選ぶとすれば、こちらの方が良いと思います(でもやっぱりオススメは両方!)。
赤ちゃんがすやすやネンネする魔法の習慣
オススメ度 | ★★★★☆ |
オススメの月齢 | 生後6ヶ月頃〜 |
オススメのタイプ | 夜泣きをなんとかしたい人、赤ちゃんの睡眠について理解を深めたい人 |
こちらは、とにかく赤ちゃんのネントレに特化した本です。
月齢の低い場合はもちろん、月齢が高くなって間違った寝かしつけがついてしまった場合のネントレ法について実践的な対処法(すやすやネンネ・トレーニング計画)が詳しく書かれています。
簡単に説明すると、
これまでの間違った寝かしつけ(抱っこ、授乳など)を一切やめた上で、
赤ちゃんをベッドに置いて部屋から退室
→泣いたら数分待ってから部屋に戻る→なだめる→しばらくしたら退室
→泣いたらまた数分待ってから部屋に戻る→なだめる→しばらくしたら退室・・
というのを、赤ちゃんが寝るまでひたすら繰り返すという方法です。
日本で一般的に言われているいわゆる「ネントレ」といえば、この方法が当てはまるのではないかなと思います。
一定時間赤ちゃんを泣かせるので、「泣かせるネントレ」と呼ばれることもあります。
オススメの月齢
間違った寝かしつけが習慣づいていしまった赤ちゃんに有効なネントレ法(すやすやネンネ・トレーニング計画)が具体的に書いてあるので、生後半年以上の赤ちゃんにオススメです。
もちろん、生後半年未満の赤ちゃんにも役に立つ情報がたくさん書かれています。
ただ、この本で紹介されているネントレは、生後6ヶ月以上で健康であることが条件なので、生後半年未満の場合は間違って実施しないように気をつけてください。
オススメのタイプ
寝かしつけが大変で、特に夜泣きに困っている人にオススメです。
「すやすやネンネ・トレーニング計画」は、アメリカのファーバー教授という人が、児童睡眠センターで開発したやり方を参考に作られています。
そして、このネントレを実施すれば、数日以内に夜泣きをやめるようになるそうです。
色んな事例と対処法が具体的に紹介されている他、Q&Aのページもあるので、とてもわかりやすいです。
また、平均的な睡眠時間の研究結果や睡眠パターン、夢遊病など、子供の睡眠についての基本的な情報が載っているので、ネントレ以外の部分も参考になります。
まとめ
以上、オススメのネントレ本3冊をご紹介しました。
再度おさらいです。
ジーナ式:スケジュールがしっかり決まっている方が良い人向け・生後1ヶ月以上がオススメ
トレイシー式:スケジュールに縛られず赤ちゃんのペースに合わせたい人向け・生後0ヶ月以上がオススメ
すやすやネンネ:間違った寝かしつけが習慣になっている・夜泣きに困っている人向け・生後6ヶ月以上がオススメ
昼寝をさせすぎない、刺激を与えすぎない、間違った寝かしつけを習慣づけないなど、赤ちゃんを安眠させるために必要な基礎知識についてはどれを読んでも一通り書いてあるので、どの本を選んでもらっても大丈夫です。
個人的には、ネントレは1日でも早くやればやるほど良いと思っています。
これからも夜泣きや寝かしつけが毎日毎日ずーーっと続いていくのか、しばらく我慢すればその後ずっと楽になるのか、どちらが良いかは一目瞭然ですよね。
住宅の関係で泣きっぱなしにさせられないといった事情もあるかとは思いますが、可能なのであれば、絶対にやった方が良いです。
実際、私はジーナ式のおかげで産後うつにならずに済みました。
この記事をきっかけにネントレを実践されて、以前の私のように育児で大変な思いをしている方が一人でも救われれば良いなと思っています。
以上、参考になれば幸いです。